土木学会賞「論文賞」受賞
受賞名: | 土木学会賞「論文賞」 |
論文題目: | 飛来塩分環境下にあるコンクリートの表面塩化物イオン濃度評価式の検討 |
掲載誌: | 土木学会論文集E2(材料・コンクリート構造)、Vol.76,No.2,pp.98-108,2020。 |
受賞者: | 佐伯 竜彦(新潟大学) 富山 潤(琉球大学) 中村 文則(長岡技術科学大学) 中村 亮太(新潟大学) 花岡 大伸(金沢工業大学) 安 琳(京都大学) 佐々木 厳((国研)土木研究所) 遠藤 裕丈((国研)土木研究所 寒地土木研究所) |
受賞日:令和3年6月11日
授賞理由:
コンクリートへの塩化物イオン浸透予測に必要とされる表面塩化物イオン濃度は、気象・海象・周辺地形など様々な要因の影響を受けるが、それらを適切に反映できる実用的な評価手法は確立されていなかった。
対象論文は、同一の供試体を用いて日本各地の101か所において暴露試験を行い、供試体への塩化物イオン浸透量をコンクリートの表面塩化物イオン濃度に換算し、標高、風向、波エネルギーの影響を考慮したパラメータを用いることにより、地域によらず一律に表面塩化物イオン濃度を精度よく評価できる推定式を提案した。本研究の成果は、適切な塩化物イオン浸透予測さらには塩害に対する合理的な耐久性設計に大きく貢献することが期待される。
以上のことから本論文は、コンクリート工学分野における学術・技術双方の進歩に顕著な貢献をしたと判断され、論文賞に相応しいと認められた。
